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■最新刊 季刊グループホーム 2022 夏 Vol.73特集1 ノーマライゼーションの実現のために
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特集にあたってノーマライゼーションの思想とそこから派生した障害者施策を鑑みたとき、一つの象徴が〝グループホーム〟の誕生であったと思います。所謂〝脱施設〟として。 この国に限ったことではありませんが、以前は障害者を入所施設に収容することが普通に行われていました。当時、精神薄弱者福祉法という法律がありました。これらの法律に則り各種施策が展開されていたのですが、施設の整備もこの一つでした。そして施設種別の名称に〝更生〟という文字が当てられていました。入所更生施設と呼んだものです。 〝更生〟を調べますと「堕落したり、自活能力を失っていたりしていた人がまともな社会生活が送れるようになること」とあったりします。更に「役に立たなくなったものに手を入れて、もう一度使えるようにすること」とも。障害者がどのように見られていたか、如実に物語っているようです。ある時、障害者のいるご家族から言われたことがあります。「なぜ、この子たちは〝更生〟されなければならないのですか」。 ノーマライゼーションの思想と付随する運動は、障害及び障害者観の見直しを迫りました。それは、コペルニクス的転回と言えるほどではなかったでしょうか。障害はその克服と称して、社会から矯正や消滅を強要されるべきものではない。障害に伴う不便や困難は障害当事者にその解消や軽減を求めるのではなく、それは責務として社会全体が負うものである、と。 こうして、障害及び障害者への認識は是正され、対等な人権や掛け替えのない人格を有する存在として、社会に共存することが当然視される時代へと向かうことが求められてきたと思います。 私たちにとって、ノーマライゼーション思想及びその具現化は当然であり社会諸相において推進するものですが、社会的認知度はどうでしょう。道行く人に「ノーマライゼーションとは?」を問うた時、果たしてどれだけ正確にその意味なりを答えていただけるものでしょうか。障害福祉に関して生まれたノーマライゼーションですが、それは決して障害に特化するばかりではなく、私たちの生活ひいては文化レベルの問題と捉えます。普通じゃない、変わっている、常識では考えられない等々。異質、異常の烙印を押して社会に受け入れない、白眼視する世相はどうしたものでしょう。本当の自由とは、平等とは、共生とは、問い続けることの大切さを痛感します。 |
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宮代 隆治 |
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